示談交渉

示談交渉の期限!損害賠償請求権の時効に注意しよう!

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砂時計
交通事故に遭ったら、相手の保険会社や加害者本人に対し、賠償金の請求を行います。

しかし、示談交渉をしてもお互いが合意できず、いつのまにか時間が経過してしまうことがあります。

また、示談交渉が開始しないまま、長期間が経過してしまうケースもあります。

このように、示談交渉に長い時間がかかったとき、損害賠償請求権が時効にかかって賠償金を受け取れなくなってしまうおそれがあるので、注意が必要です。

そこで今回は、示談交渉を行うときに知っておきたい、損害賠償請求権の期限(時効の問題)について、解説します。

1.示談交渉の賠償金は、「損害賠償請求権」にもとづく

お札と三人組

みなさまは、交通事故に遭ったら、相手の保険会社から示談金(賠償金)を支払ってもらえるものだと考えていますよね?

これは、法律的にはどのような根拠にもとづくものだと思われているでしょうか?

交通事故は、加害者による「不法行為」だと考えられています。

つまり、加害者が、過失運転によって被害者に損害を発生させたということです。

そこで、被害者は加害者に対し、不法行為にもとづく損害賠償請求として、賠償金を請求することができるのです。

交通事故の示談交渉は、こうした損害賠償請求権にもとづくものだということを、まずは押さえておきましょう。

 

2.損害賠償請求権には、時効がある

それでは、示談交渉には期限があるのでしょうか?

実は、損害賠償請求権には時効があります。

具体的には被害者や相続人(死亡事故の場合)が、損害及び加害者を知ったときから「3年」が経過すると、損害賠償請求権は時効によって消滅してしまいます。

この点は、民法上の不法行為にもとづく損害賠償請求権も、自賠責法にもとづく損害賠償請求権も同じです(民法724条、自賠責法4条)。

そこで、相手の保険会社と示談交渉を進めるときには、この3年という期間を常に意識しながら進める必要があります。

 

3.時効の起算点

時効期間が3年とすると、次に問題になるのは、いつから3年をカウントするのかということです。

このように、時効のカウントを始める当初の時点のことを、「時効の起算点」と言います。

そして、時効の起算点については、「損害及び加害者を知ったとき」とされています。具体的には、どのような時点を意味するのでしょうか?

損害賠償請求権の時効の起算点は、事故の種類によって異なります。

以下で、それぞれについて見てみましょう。

3-1.物損事故の場合

まずは、物損事故のケースです。

この場合、損害が発生したことは、事故が発生した時点で知ることができます。

そこで、事故発生日を基準にします。

ただ、民法には、「初日不算入の原則」という決まりがあります。

これは、日数をカウントするときに、初日を計算に入れないことです。

そこで、物損事故の場合には、事故発生日の翌日を起算点として、そこから3年が経過した時点で、損害賠償請求権の時効が成立することとなります。

3-2.人身事故(後遺障害なし)の場合

次に、人身事故で後遺障害がない場合を見てみましょう。

この場合にも、事故が発生した時点で損害の発生を知ることができます。

そこで、物損事故の場合と同様、事故発生日の翌日から時効をカウントし、そこから3年が経過したら時効が成立して損害賠償請求ができなくなります。

3-3.人身事故(後遺障害あり)の場合

人身事故でも後遺障害が残る場合には、時効の起算点が変わるので、注意が必要です。

この場合には、後遺障害が確定しない限り、損害の発生を知ることができません。

そこで、後遺障害の内容が確定した時点から、時効の期間が進行します。

後遺障害の内容が確定するのは、事故後治療を続けて「症状固定」した時点です。

症状固定とは、それ以上治療を続けても症状が改善しなくなった時点であり、医師が判断します。

後遺障害が残った場合の事故では、症状固定日の翌日から3年間経つと損害賠償請求権が消滅して、賠償金の請求ができなくなります。

3-4.死亡事故の場合

死亡事故の場合には、被害者が死亡するまで損害の発生を知ることができません。

そこで、被害者の死亡日の翌日から3年を計算し、3年が経過した時点で賠償金の請求ができなくなります。

3-5.ひき逃げなど相手が不明の場合

ここまでは、加害者本人が明らかなケースを前提に説明してきましたが、交通事故の中には、ひき逃げなどで相手が不明な場合があります。

この場合、「損害」を知っていても「加害者」を知らないので、時効の期間が進行しません。

そこで、警察の捜査などにより、加害者が明らかになってから3年の時効が進行します。

ただし、損害賠償請求権には、「除斥期間」という期間制限もあるので、注意が必要です。

除斥期間とは、どのような事情があれ、その期間が経過すると必ず権利消滅してしまうという期間のことです。

損害賠償請求権の場合、損害発生時から20年が除斥期間とされています。

そこで、事故発生日の翌日から20年が経過したら、たとえ加害者が不明で時効の進行が始まっていない場合でも、除斥期間によって相手に損害賠償請求ができなくなってしまいます。

 

4.示談交渉が長びくケース

頭抱える女性

示談交渉をするときには、時効が成立しないように早めに行う必要がありますが、どうしても示談が長びいてしまうこともあります。

どのようなケースで示談交渉が長期になってしまうのでしょうか?

以下で示談が長くなりやすいパターンをご紹介します。

4-1.保険会社の対応が遅い

示談交渉がまとまらない場合の1つ目のパターンとしては、保険会社の対応が遅いケースがあります。

被害者が保険会社からの連絡を待っていてもなかなか連絡が来ないことがありますし、被害者から連絡を入れても折り返しの対応が遅いこともよくあります。

このようにして、お互いのレスポンスが悪くなると、日にちがどんどん経過してしまうことになります。

4-2.被害者が対応しない

示談交渉が長びくパターンの2つ目としては、被害者側が対応しない例があります。

被害者が日中忙しくて保険会社からの電話にも出ず、郵便が届いても無視したり返事をしなかったりすることがあります。

また、体調が悪いので自分では対応ができないけれど、代わりに対応してくれる人もいないので、放置しているうちにどんどん時間が経過してしまうこともあります。

「相手の保険会社の担当者が気に入らないから、話をしたくない」という被害者も多いです。

この場合にも、相手からの連絡を無視してしまうので、話が進まないままに時間が経過してしまいます。

このようなケースでも、必ずしも被害者側だけに問題があるわけではなく、保険会社側にも問題があることもあるのですが、少なくとも時効のことを考えるなら、示談交渉は積極的に進めていくことをお勧めします。

4-3.合意ができない

示談交渉は進めているけれども、どうしても合意ができない場合があります。

たくさんの争点があり、1つ1つのことを理解するのが大変で、しかも意見が合わないとなると、合意に向けて話を進めるのに長い時間がかかってしまいます。

また、合意ができないなら調停や訴訟などに話を進めたら良いのですが、そういったことも行わないので、いつまでもお互いの意見が対立したままの状態で時間だけが経過してしまうことも多いです。

4-4.死亡事故で相続人がまとまらない

死亡事故の場合には、相続人が被害者の代わりに相手の保険会社との間で示談交渉を進めていかなければなりません。

このとき、相続人が妻一人とか親のみなど単純なケースなら良いのですが、普段親交のなかった兄弟と配偶者とか、不仲な配偶者と親などの場合、なかなか相続人がまとまることができません。

示談交渉をするときには、相続人の代表を決めないといけませんし、窓口になって対応する人が必要です。

それにもかかわらず、いつまでも相続人がまとまらない状態が続くと、示談交渉を開始することすらできず、時間だけが経過してしまいます。

4-5.死亡事故で、相続人が対応しない

死亡事故が起こると、遺族は大きな精神的苦痛を受けます。

このことで、積極的に「被害者のために何としても高額な示談金を獲得しなければ」と思う遺族もいますが、そうではなく、「被害者が帰ってこないなら、もう何をしても無駄」と思ったり、事故のことを思い出したくなかったりして、示談交渉に取り組まない人がいます。

この場合、保険会社が被害者側に連絡を入れても被害者の遺族が対応しないため、どんどん期間が過ぎてしまいます。

 

5.時効が成立しそうな場合の時効中断措置とは?

示談交渉に時間がかかって3年の時効が経過してしまいそうなとき、どのような方策をとることができるのでしょうか?

この場合、「時効中断措置」をとることができます。

時効中断とは、時効の進行を止めることです。

中断されると、時効はまた始めから期間の計算を開始します。

たとえば、事故発生後2年の時点で時効が中断されると、その時点からまた3年(場合によっては10年)の時効が進行することになります。

5-1.債務承認

それでは、時効中断措置の方法としては、具体的にどのような方法があるのでしょうか?

1つ目は、債務承認です。債務承認とは、債務者が「債務があります」と認めることです。

具体的な方法としては、相手に「支払い義務がある」と言ってもらっても一応有効ですし、書面を差し入れてもらう方法も可能です。

ただ、実際には「債務がある」と口頭で言われたとしても、証拠がなかったら後になって「そんなことは言っていない」と言われてしまうでしょうから、必ず書面で承認させるべきです。

一部の支払いを受けることによっても債務承認となって時効が中断します。

たとえば相手が治療費や休業損害などの支払をしたときには、時効が中断して、その後3年の期間の計算が開始されます。

相手ともめていて、相手が債務承認をしないときには、弁護士に対応を依頼して上手に交渉をしてもらう必要があります。

5-2.裁判上の請求

債務承認が時効中断事由になるとは言っても、もめている相手が「債務があります」と認めるとは限りません。

相手が承認しない場合には、裁判を起こすことによって時効を中断させることができます。

裁判上の請求も、時効中断事由となっているためです。

裁判を起こしたら、その時点で時効が中断されるので、時効期間の経過後に判決が出たとしても、その判決は有効となります。

そして、判決後は10年間、時効が延長されます。

損害賠償請求権の時効はもともと3年ですが、確定判決に認められる時効期間は10年なので、裁判後の時効が10年になるのです。

そこで、示談交渉の最中に時効が心配な場合でも、最終的には裁判さえすれば、時効を止めることができます。

交通事故発生から相当な期間が経過していて時効が心配なら、早めに弁護士に依頼して裁判を起こしてもらうと良いです。

5-3.裁判が間に合わない場合

裁判を起こすと、確定的に時効を中断させることができます。

しかし、裁判には準備が必要です。証拠を集めたり訴状を作成したりしなければならないので、弁護士に依頼しても、だいたい1ヶ月くらいはかかります。

時効が目前に迫っている場合には、どのようにしたらよいのでしょうか?

この場合には、「催告」という手続きを利用することができます。

具体的には、「内容証明郵便」という郵便を使って、相手に対し、損害賠償金の支払い請求書を送ります。

このことにより、時効の期間を6ヶ月間延長することが可能です。

延長されたら、その間に裁判を提起したら確定的に時効を止めることができます。

ただし、6ヶ月の催告の期間内にさらに内容証明郵便を送っても、2度目の催告はできません。

そこで、いったん内容証明郵便で時効を延ばしてもらったら、その間に確実に裁判を提起する必要があります。

5-4.調停、ADRと時効中断

裁判をすると確定的に時効が中断するとしても、調停や交通事故紛争処理センターなどのADR(裁判外の紛争解決機関)を利用した場合には、時効は中断しないのでしょうか?

この問題は、少し複雑です。

まず、時効完成前に調停やADRを申し立てた場合、時効期間が経過した後に調停が成立したり、ADRで解決ができたりしたら、その内容は有効です。

そこで、決定した通りの内容で支払いを受けることができます。

問題なのは、調停や和解が不成立になった場合です。

この場合には、時効は確定的には中断しません。

不成立になったときから1ヶ月以内に訴訟を提起しなければならないのです。

そこで、調停や和解あっせんが不成立になったら、早めに訴訟を提起しましょう。

1ヶ月というのはとても短い期間で、すぐに経過してしまうので、ADRや調停の利用中に時効が心配なら、早めに弁護士に相談をしておくことが大切です。

仲裁決定の場合

ADRの手続きには、和解あっせんと仲裁手続きがあります。

仲裁手続きとは、センターに審査請求をして、センターに、損害賠償金の支払金額を決めてもらう手続きです。

この仲裁決定には、時効中断効が認められています。

この場合の時効期間は、判決と同様10年です。

そこで、仲裁決定を受けた場合には、その後裁判を起こすとしても、1ヶ月以内に急いで行う必要はありません。

 

6.時効中断にならない場合

加害者や加害者の保険会社と示談交渉をしているとき、時効中断事由になると勘違いされやすい手続きがあります。

それは、自賠責保険に対する請求です。

たとえば後遺障害の被害者請求やの異議申立、自賠責保険に対する時効中断申請や自賠責保険による承認、自賠責保険会社からの保険金支払などでは、相手の任意保険会社や相手本人への時効は中断しません。

自賠責保険に対する権利は、加害者本人に対する損害賠償請求権とは別の権利ですし、自賠責保険会社は、任意保険会社と違って加害者の代理人ではないからです。

このように自賠責保険に対して何らかの手続をしても、時効を中断させることはできないので、別途相手や相手の保険会社自身に対し、時効中断措置をとる必要があります。

 

7.除斥期間の場合、時効中断出来ない

損害賠償請求権には、時効の他に除斥期間があります。

除斥期間は、損害発生から20年が経つと、問答無用で権利がなくなってしまう制度です。

除斥期間の場合には、時効の中断が認められません。

そこで、損害発生後20年が経つと、たとえ裁判を行ったとしても支払いを受けることができません。

裁判所が除斥期間を適用して、請求を棄却してしまうためです。

そこで、損害賠償請求は、できるだけ早めに行ってしまうことが大切です。

 

8.自賠責保険の時効

交通事故に遭ったら、任意保険会社に対する請求ではなく、相手の自賠責保険に対して直接保険金を請求することができます。

このとき支払いを受けた金額については、後に任意保険会社から示談金の支払いを受けるときに差し引かれることとなります。

そして、時効は、相手本人や相手の保険会社に対するものだけではありません。自賠責保険への請求権にも時効があります。

自賠責保険の時効期間は、交通事故が起こった時期によって異なります。

  • 平成22年4月1日以降の交通事故
    ・人身事故(傷害)の場合、事故発生日の翌日から3年間
    ・死亡事故の場合には、死亡日の翌日から3年間
    ・後遺障害の損害は、症状固定日の翌日から3年間
  • 平成22年3月31日以前の交通事故
    ・人身事故(傷害)の場合、事故発生日の翌日から2年間
    ・死亡事故の場合には、死亡日の翌日から2年間
    ・後遺障害の損害は、症状固定日の翌日から2年間

平成22年4月以降の時効が長くなったのは、このときに自賠責法が改正されたためです。

なお、自賠責保険は物損事故には適用されないので、物損の場合の時効を考える必要はありません。

8-1.時効を中断させる方法

自賠責保険への請求をしておらず、時効が成立しそうな場合には、自賠責保険に対し、「時効中断申請書」を提出すると良いです。

まずは、自賠責保険会社に連絡を入れて、「時効中断申請書」の書式を郵送してもらいます。

そして、必要事項を記入して返送したら、自賠責保険会社が書類を受け取った日に時効が中断して、その翌日から時効期間が進行します。

また、自賠責保険に対して仮渡金やその他の保険金の請求をして支払いを受けられたら、その時点で時効が中断します。

後遺障害の認定通知が届いたときや異議申し立てに対する通知が届いたときにも、時効が中断します。

 

9.人身傷害補償保険の時効

自動車事故に遭ったとき、自分の自動車保険に対し、人身傷害補償保険という保険にもとづいて保険金の請求をすることができます。

この保険にも、時効があります。

  • 平成22年4月1日以降の交通事故
    ・それ以上の治療は不要になった日の翌日から3年
    ・死亡事故の場合、死亡日の翌日から3年
    ・後遺障害が残った場合には、症状固定日の翌日から3年
  • 平成22年3月31日以前の交通事故
    ・それ以上の治療は不要になった日の翌日から2年
    ・死亡事故の場合、死亡日の翌日から2年
    ・後遺障害が残った場合には、症状固定日の翌日から2年

9-1.時効中断の方法

人身傷害補償保険の時効を中断するためには、保険会社から債務承認書を提出してもらうか、保険会社に対し、裁判上の請求をする必要があります。

このとき、相手にする保険会社は、「自分の保険会社」です。

加害者の保険会社に裁判をしても、人身傷害補償保険の時効を止めることはできないので、注意しましょう。

保険会社から、保険金の一部の支払いを受けたときにも、時効が中断します。

 

10.搭乗者傷害保険の時効

搭乗者傷害保険とは、交通事故でけがをしたり死亡したりしたときに、自分の自動車保険から支払いを受けられる保険です。

人身傷害補償保険ととてもよく似ており、適用されるケースも重複することが多いです。

搭乗者傷害保険にも、時効があります。

搭乗者傷害保険の時効は、他の保険に比べて複雑で、受けとる保険金の種類によって、考え方が異なります。具体的には、以下の通りです。

10-1.平成22年4月1日以降の交通事故

  • 医療保険金について
    ・平常生活や、平常の通りの仕事ができるようになった日または、事故発生日から180日が経過した日のどちらか早い日の翌日から3年間
  • 死亡保険金について
    ・死亡日の翌日から起算して3年間
  • 後遺障害保険金、重度後遺障害特別保険金、重度後遺障害介護費用保険金について
    ・後遺障害が発生した日または、事故発生日から180日を経過した日のどちらか早い日の翌日から3年間

 

10-2.平成22年3月31日以前の交通事故

  • 医療保険金について
    ・平常生活や、平常の通りの仕事ができるようになった日または、事故発生日から180日が経過した日のどちらか早い日の翌日から2年間
  • 死亡保険金について
    ・死亡日の翌日から起算して2年間
  • 後遺障害保険金、重度後遺障害特別保険金、重度後遺障害介護費用保険金について
    ・後遺障害が発生した日または、事故発生日から180日を経過した日のどちらか早い日の翌日から2年間

10-3.時効中断の方法

時効を中断させるためには、人身傷害補償保険などと同様、自分の自動車保険会社に対して裁判を起こして請求をするか、
自分の自動車保険から一部の支払いを受けるか、
もしくは債務承認書を差し入れさせる必要があります。

 

11.無保険車傷害保険の時効

自分の自動車保険の種類に、無保険車傷害保険というものがあります。

これは、交通事故で相手が無保険(任意保険に加入していない)であったり、何らかの原因で任意保険が適用されなかったりするときに、自分の保険会社から必要な支払いを受けることができる保険です。

無保険車傷害保険が適用されるのは、人身事故の中でも後遺障害が残ったケースと死亡事故の場合です。

  • 平成22年4月1日以降の交通事故
    ・死亡事故の場合、死亡日の翌日から3年間
    ・後遺障害が発生した事故の場合、症状固定日の翌日から3年間
  • 平成22年3月31日以前の交通事故
    ・死亡事故の場合、死亡日の翌日から2年間
    ・後遺障害が発生した事故の場合、症状固定日の翌日から3年間

11-1.時効中断の方法

無保険車傷害保険の時効中断のためにも、やはり自分の保険会社に対して裁判をするか、債務承認書を差し入れさせる必要があります。

加害者に対して裁判を起こしても時効が中断されないので、注意が必要です。

また、加害者本人に対して訴訟を起こしているときには、同時に無保険車傷害保険の支払を確定させるため、自分の自動車保険会社にその訴訟に参加してもらうと便利です。

そのためには、自分の自動車保険会社に対し、訴訟が起こっていることを通知する「訴訟告知」という手続きを行います。

この「訴訟告知」によっても、時効が中断します。

ただ、訴訟告知には内容証明郵便と同じ「催告」の効果しか認められません。

そこで、自動車保険が訴訟に参加しないまま裁判が終了してしまったら、裁判終了後6ヶ月以内に自動車保険会社に対し、訴訟を提起しなければなりません。

 

まとめ

今回は、交通事故の示談交渉の期限や各種の保険金の時効の問題を取り上げました。

示談交渉が長びくケースにそなえて、時効の知識を持っておくことは大切です。

事故発生後から長期間が経過しているケースでは、早めに時効を中断しておかないと、支払い請求ができなくなってしまうおそれもあります。

確実に時効を中断させるためには、弁護士に対応を依頼することが大切なので、気になる方は、まずは一度、交通事故に強い弁護士に相談をしてみましょう。

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  • この記事を書いた人

福谷 陽子(元弁護士)

元弁護士。平成16年より交通事故や離婚、債務の問題を多く取り扱う弁護士として活躍。平成19年4月陽花法律事務所を設立。現在は、体調不良により、法律問題をわかりやすく解説するライターとして活躍中。

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